ご挨拶
代表幹事 冨永 忠祐
平成20年度の親和全期会の代表幹事を務めております冨永です。
親和全期会は、司法修習終了後15年未満の法曹親和会の会員で組織される、若手弁護士の団体です。本会の会則3条には、弁護士法第1条に定める弁護士の使命(基本的人権の擁護と社会正義の実現)を実現するため、法律の理論と実務についての研究を通じ、弁護士会及び法曹親和会に若手弁護士の意見を具申すること並びに会員相互の親睦を図ることを目的とする旨が規定されています。
そこでまず、本年度も、若手弁護士の研鑽を積むべく、研修を積極的に実施したいと考えております。特に今年度は、来年5月に始まる裁判員制度の準備期間として残された、最後の1年です。制度が開始された後に動揺することなく、被告人の権利を擁護しつつ、適切な弁護活動を実践できるよう、万全の用意をしておかなければなりません。
次に、法曹人口の増大に伴う、若手弁護士の経済的基盤の脆弱化対策も急務です。現在既に、司法修習生の就職難は相当に深刻なものになっています。また、独立開業しても、仕事が少ないために、不安定な生活を余儀なくされる若手弁護士が増えています。こうした厳しい環境を少しでも改善すべく、弁護士の業務基盤の拡大に取り組みたいと考えております。具体的には、無料法律相談会の実施、中小企業の事業承継に精通した弁護士の養成、他士業との交流・連携等を企画しています。
そして、今後、毎年2,000人以上の弁護士が新規登録する時代を迎えるにあたり、若手弁護士の質を高めつつ、弁護士会の指導監督権を適正に機能させ、弁護士自治をより一層盤石なものにするために、親和全期会として、何をすべきなのか、何ができるのか、について調査研究し、発信していきたいと考えております。
何分、力不足であることは否めませんが、スタッフともども精進する所存ですので、ご指導、ご支援を頂戴できれば幸いです。一年間、宜しくお願い申し上げます。